公平
日本の社会は公平な社会ではない。特に社会的弱者になればなるほど不公平感を強く感じることだろう。ただ私に強い不満はない。私以上に不公平を感じている人の存在を知っているからだ。
もし、公平な社会を造りたいなどと思うのであれば、まず自分で不公平を感じてみることだ。不公平を感じずして公平を理解できるはずもない。
不公平を感じる立場にいないのなら、想像力を働かせて不公平を感じる努力をしてみることだ。彼が私だったらと、思いを巡らすことだ。人間にはそれができる。
今日は、5歳を迎えずして亡くなった娘の命日だった。彼女は歩けもせず、言葉も話せず、何も見ることもできないないままに旅立った。想像力をいくら働かせても、彼女の気持ちは理解できない。とてつもない試練を彼女は背負って生まれ、それを背負ったまま亡くなった。
私は、必死で頑張って生きていた彼女の在りし日々を想う。そして今同じように頑張っているたくさんの人々のことを想う。それを原動力にしてこれからを生きる。彼女に対する私のせめてもの追悼だ。