文書に署名・押印することの法的意義(1)− プロローグ
日常的に行う署名・押印
私たちは、私人間で取り交わす契約書や、行政庁に対して提出する申請書などに、署名したり押印したりすることを日常的に行っています。もっとも、署名する時に又は押印する時に、そのことの法的意味及び法的意義をどの程度認識して行っているかと問われると、返答に窮される方が多いのではないでしょうか。
専門家の理解
当然ですが、書類作成を業として行っている行政書士は、署名及び押印された文書をたくさん取り扱っているのですけれども、その行政書士に上記の同じ質問をしてみても、同じように返答に窮される行政書士は多いのではないでしょうか。
法的意義を把握することは大切
署名したり押印したりすることを日常的に行っていますと上記しましたが、署名したり押印したりすることは、高価な商品の購入や重要な手続の申請の際に行うことなので、その法的意義を把握することは大切なのだろうと推察できるでしょうし、行政書士などの専門家にとっては必須とされるものです。
民事訴訟法第228条
署名・押印の法的意義を把握するためには、民事訴訟法第228条及び関連判例を理解すべきです。そこで、何回かに分けて、この点を整理してみようと思います。